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 広島県, 日本

藤井酒造

The Story

竹原という土地に根ざす

瀬戸内海と山が近接する竹原は、「安芸の小京都」と呼ばれる町です。 年平均気温15℃、湿度75%前後という穏やかな気候。蔵周辺を通る風や、季節ごとの温度と湿度の変化が、発酵の進み方に影響を与えています。 花崗岩層を通った軟水の地下水は、やわらかい酒質を生み出します。江戸時代から残る町並みには、かつての職人文化が息づき、土地の時間が静かに積み重なっています。 この土地でなければ生まれない酒。それが、私たちの酒造りの前提です。

The Sake

1907年、日本一の記憶

1907年(明治40年)、第一回全国清酒品評会で、藤井酒造の「龍勢」は日本一となりました。 その酒の特徴は、蔵付き酵母による生酛仕込み。当時の酒造りは、今よりもはるかに自然の力を頼りにしたものでした。蔵に棲む微生物の働きを受け止め、時間をかけて育てるからこそ生まれる複雑な味わいがありました。 しかし戦後、効率と安定を求める流れの中で、こうした技法は全国的に姿を消していきます。藤井酒造も例外ではありませんでした。

The Sake

まだ途中だからこそ

私たちは、まだ理想にたどり着いたとは思っていません。 自然発酵の酒造りは、完全なコントロールではなく、共に進むようなもの。毎年、気候も微生物の動きも異なり、試行錯誤の連続です。 もちろん失敗もあります。それでも、その一つひとつが次の酒をつくる力になります。 理念は大切にしつつも、日々の現場は粘り強い手仕事の積み重ね。その過程こそが、今の藤井酒造を形づくっています。 途中にいるからこそ、次の一滴に意味がある。そう考えています。


藤井酒造から