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 和歌山県, 日本

𠮷村秀雄商店

The Story

山廃や生酛

私が山廃や生酛に魅了された理由の一つは、速醸にはない酒母の中で起こる微生物の遷移です。速醸酛は仕込み段階で「乳酸」を入れるので、酒母の中で活躍するのは主に酵母だけです。それに対して山廃、生酛は、酵母だけでなく、乳酸菌や硝酸還元菌など必要な微生物が必要なタイミングで登場し、バトンタッチをしていきます。そして、しっかりとした麹を造り、酒母の糖分濃度をあげてやり、尚且つ乳酸菌による大量の酸、硝酸還元菌によるプロテクト効果、この3つのバリアで酵母だけが純粋に、他の菌に汚染されることなく強く育てることができます。そうして醸された山廃、生酛のお酒は旨みと透明感を併せ持ち、熟成に耐えうる奥深い味わいになります。まさに山廃、生酛は私たちの目指すお酒にぴったりな造り方なのです。

The Sake

3食共にし

古くから酒造りは蔵人たちが、蔵に泊まり込んで仕事をしていました。私たちもそのスタイルに習って泊まり込みで仕込みをしています。3食共にし、約5〜6ヶ月を過ごします。もしかしたら家族よりも多くの時間を過ごしているかもしれません。 なぜなら「心配になったらすぐに見に行ける」この環境がとても大切だからです。夜、静かな中で麹や酒母の様子、醪の発酵している音など、そこにはあらゆる情報が詰め込まれています。人間の5感を最大限に生かし、時には第6感も必要になるときも。微生物からの情報を正確に素早くキャッチし、対応することが必要です。それには泊まり込んでいた方が良いし、実は体への負担も少ないです。毎回食事を共にすることで、働く仲間がどんな考えを持っているのか?好きなこと、嫌いなことなど。酒造りはチームワークなしにはできません。仲間のことをお互いに知り、助け合い「良いお酒を造る」という目標に向かって共に歩んでいくことが大切だと考えています

The Sake

和歌山街道

紀の川沿い、和歌山街道(大和街道)には江戸時代中期からたくさんの酒蔵が栄えていました。吉村秀雄商店は、大正四年(1915年)に生糸産業を営んでいた家系の末子により、造り酒屋として創業しました。紀の川の源流は吉野熊野国立公園である大台ケ原であり、その後に奈良に入って吉野川となり、和歌山に至って紀の川となります。その豊かな水は歴史や文化を育み、酒造りにとっての宝でもあります。当蔵の酒は、この紀の川の伏流水を仕込み水にしています。


𠮷村秀雄商店から